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米G1馬の薬物騒動は時間を要する

2020年07月16日(木) 06:00

 「魁!海外馬券塾」(15日)

 米国を代表する調教師であるB・バファート師の管理馬から、5月2日にレース後の薬物検査で陽性反応が出た事件に意外な進展があった。調教師の弁護士の声明によると、厩舎従業員がその日の仕事前に、自分の腰にサロンパスを貼った時に手についた微量のリドカイン(麻酔作用のある薬剤)が、出走馬に舌縛りをつける際に馬の口から体内に取り込まれて、その成分が検出されてしまったとのことだ。

 日本でも厩舎スタッフがサロンパスを使うことはごく普通だ。なぜ同じ問題が起こらないのかと調べたところ、日本のサロンパスにリドカインは含まれていないと分かった。正確に言うと米国でも普通のサロンパスには含まれていないが、サロンパス・リドカインという商品があり、スタッフが使ったのは恐らくこれだと思われる。

 反応が出たのはその日のアーカンソーダービー・米G1を制したシャーラタンと、一般競走を勝ち、続く6月20日のエイコーンS・米G1を18馬身差で勝ったガミーンの2頭。いずれもレースに出走すれば超のつく有力馬だけに、問題は余計に大きくなった。

 バファート師は故意の投与ではないことを理由に正当性を主張すると報じられており、問題の解決にはまだまだ時間を要しそうだ。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)

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