お盆休みシリーズ2日目、12日(水)のメイン(最終)12Rは2歳牝馬の重賞第一弾「第7回フルールカップH3」(1000m外回り、発走20時40分。JBC協会協賛「アメリカンペイトリオット賞」)です。12頭の快足娘らが顔を揃え、スタートから激しいスピード比べとなることでしょう。
2勝馬は、内から順にルイジアンナ、ブルースウェード、マーサマイディアの3頭。その馬主に注目してみると、ルイジアンナとマーサマイディアは(有)グランド牧場の所有馬。そしてブルースウェードは(有)新生ファームの所有馬であり、くしくも、21世紀のホッカイドウ競馬2歳戦線において輝かしい実績を残し続けている両牧場がそろって上位人気候補を送り出す構図となりました。
ただ、そこはまだまだ戦歴の浅い2歳牝馬のスプリント重賞。まずはスタートダッシュの優劣が結果に直結しますし、馬群に揉まれたり前の馬の蹴り上げた砂塵(キックバック)を浴びるなどで気持ちを削がれてしまう馬も出てきたり。実績では見劣る「1勝馬」たちの中から、新星が飛び出す結果となっても全く驚けません。
馬産地発信の当欄らしく、フルールカップH3の出走馬たちを「種牡馬」別でチェックしてみると、今年初年度産駒デビューの「新種牡馬」ではダブルスター(2勝馬ルイジアンナ)とマクフィ(1勝馬エムオーシャトル)、ダノンレジェンド(1勝馬リターンギフト)、そして本邦初年度産駒のディスクリートキャット(1勝馬レーヴプルーヴ)と計4頭がさっそく重賞に産駒を送り込んできました。
一方、既成勢力の中では何と言っても、今年の2歳世代がラストクロップとなる大種牡馬サウスヴィグラスが今年も3頭の快足馬(2勝馬マーサマイディア、1勝馬トンデコパ、同デスブロー)を送り込んできた点が注目されます。
新種牡馬の産駒からいきなり“孝行娘”が飛び出すのか、はたまた常に門別2歳戦線をリードしてきた大種牡馬サウスヴィグラスの最終世代が貫禄の重賞Vを偉大な父に手向けて見せるのか。ここから本格化するエーデルワイス賞JpnIIIへの2歳牝馬重賞ロード。注目のゲートインは、20時40分です。目を離しては、なりませぬぞ。
(文:ひだか応援隊)