大竹正博調教師
大竹正博調教師「(ルージュバックは)怪物じゃないですよ、だって可愛いもん(笑)」
赤見:ルージュバックはデビューから無敗できさらぎ賞を制覇!ものすごい馬ですね。
大竹:特別普段はすごいというわけではなくて、見た目は至って普通の牝馬なんですけどね。デビュー前の印象は、小っちゃくて可愛いという感じで、POGの取材の時にも名前を挙げなかったくらいで…。何か特別すごいなと思う部分はなかったんです。それが、追い切りを何本か重ねて、「おや?何でこんなに動くのかな」と。それまでわからなかったです。
赤見:戸崎騎手は、性格がドッシリしていると仰っていましたけど、普段はいかがですか?
大竹:入厩当初はすごく人懐こくて、近寄れば顔を近づけて来たんです。今は競馬間際になると多少ピリっとするけれど、全体的には人懐こいですよ。
ジョッキーは精神的にドシッとしてるところを強調しているように、使うたびに競馬場で落ち着きが増してますね。この馬の強さはそこなのかなと思います。牝馬で走るっていうとカーッとなる馬もいますけど、それをレースの最後に出せればいいのであって、その前にカーッとなっちゃう馬が多いでしょ。ただね、この馬もカーッとなった時の暴れっぷりはハンパじゃないですよ。入った頃はやんちゃでお転婆で、尻っぱねばっかりしてましたから。今も何かあると連続で尻っぱねしますよ。体全体使うから、到達点が高いんですよね。尻っぱねされて、こちらが怖いなと感じる馬は走りますよね。
赤見:すでにハイレベルな牡馬も撃破しましたし、このままいけば怪物って感じですよね。
大竹:怪物じゃないですよ、だって可愛いもん(笑)。可愛くて強いって言ったら…人間に例えたら誰なんだろう。優等生タイプ?それなら尻っぱねはしないでしょう。誰に例えればいいかなぁ。
―ここで辻三蔵さん乱入―・・・