▲キタサンブラックがGI3勝目をマーク、自身はシュヴァルグランで3着に。レースのポイントはどこだったのか(撮影:下野雄規)
中山2500mは合う舞台、有馬記念への楽しみが増した
ジャパンCはキタサンブラックの逃げ切り勝ち。まさに完勝だった。シュヴァルグランは、最後まできっちり伸び切って3着。残念な結果ではあったが、前残りの流れのなか、2400mという距離でGI馬たちに先着できたことは、評価に値する内容だったと思う。
メンバー的に、キタサンブラックの楽逃げは当然予想することができた。ファンからすると、ではなぜ誰も捕まえにいかないのか、ということになるのだろうが、今回はキタサンを楽に捕まえにいける強力な先行馬が少なかった。
当然、ジョッキーはみな、自分の馬をひとつでも上の着順に…と考えて乗っている。楽にスッとスピードに乗って先手を取れればいいが、2400mで何発もムチを入れてまで1番人気の逃げ馬に競りかけるなんて、それこそ“捨て身”だ。・・・
- 祐言実行とは
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2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。