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オータムセール終了、北海道市場の総売上は史上初の100億円超

2017年10月05日(木) 18:00

オータムセール1

今年一連の市場と同様に、好況で終わったオータムセール



「馬はセリに出すのがベスト」の意識が浸透


 市場としては今年度最後となるオータムセールが、10月2日(月)〜4日(水)の日程で開催された。10月に入った途端、季節が一気に進んだ感が強く、2日目と最終日は肌寒いほどの気温となったが、セリの時間帯は比較的天候に恵まれ、多くの購買者が北海道市場を訪れた。

 オータムセール3日間は、最初の2日間が新規の申し込み馬、3日目がサマーセールなどからの再上場馬に充てられている。したがって上場頭数の把握が難しく、日によってばらつきが大きくなる傾向がある。

 今年の場合は、特に初日(269頭)と2日目(267頭)が多く、3日目(139頭)が極端に少ないというアンバランスな上場頭数になり、2日目までは終了時間が午後5時半〜6時にも達した。この時期には日の暮れがかなり早まってくるので、6時ともなればあたりは真っ暗になる。午前8時から展示を開始し、セリは11時半よりスタートで、途中休憩を挟まずともこの時間帯になる。夏場であればまだ明るさが残っているが、さすがに10月では午後5時を過ぎると厳しく、まして6時ともなれば購買者も落札した馬を外で再度検分することさえできなくなってくる。今年の場合は極端に頭数が偏ったことから、その点が何とも気になった。ただ、上場頭数を単純に3分割し、3日間に機械的に振り分けられない事情があり、この点は今後の課題になってくるだろう。

オータムセール2

2日目は残り4頭の時点で夜6時近くなっていた

 とはいえ、今回のオータムセールもまた一連の市場と同様に、ひじょうに良く売れる結果に終わった。トータルでは、675頭(牡256頭、牝419頭、前年比15頭増)が上場され、507頭(牡209頭、牝298頭)が落札、合計17億5478万4000円(税込)を売り上げ、前年より1億378万8000円の増加、売却率も75.11%に達し、前年比3.29%の伸びであった。ただ、平均価格は346万1112円と、前年と比較すると2万2002円減少した。

 3日間を通じての最高価格馬は、2日目に上場された354番「マリブウィンの2016」(牡鹿毛、父ヘニーヒューズ、母マリブウィン、母の父Malibu Moon)の2000万円(税込2160万円)で、(有)須崎牧場の生産馬。落札者は高橋文男氏。・・・

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田中哲実

岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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