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【サマーチャンピオン回顧】逃げて主導権を握ったサヴィが接戦を制す(斎藤修)

2020年08月13日(木) 18:00

サヴィが好スタートから逃げ切り重賞初制覇を飾った(写真提供:佐賀県競馬組合)

 ヒラソールが競走除外となって中央馬は4頭。その争いに、地方馬では地元2戦2勝のキャプテンハウテンが2番手で果敢に挑んでいったが、それも3コーナー手前まで。3コーナーを回るところからは中央4頭が一団となっての争いとなった。

 まずポイントとなったのはスタート。サヴィが抜群のダッシュを見せた。ヤマニンアンプリメはそもそも逃げたことがなく、砂の重い最内1番枠ではなおさら無理して逃げるという選択肢はない。コパノキッキングは出れば速いがスタートには難があり、今回はダッシュがつかなかった。ようやくエンジンがかかったのは1周目のゴール板あたり。メイショウテンスイはゲートを出た瞬間、外によれてこれも出遅れ気味だった。結果、サヴィはすんなりと逃げが叶った。

 もうひとつは微妙なハンデ。牝馬ながら56kgを背負ったヤマニンアンプリメは4番手から、トップハンデ58.5kgのコパノキッキングはやや離れた位置から追いかけることになった。直線の短いコースだけに、向正面の半ば過ぎで前をとらえにかかる。しかしマイペースで楽に先行できたサヴィは、うしろが来れば来るだけペースを上げることになる。ハンデを背負って向正面から追い通しとなった人気2頭にはいかにも厳しい流れになった。

 「気性的に難しく、飲み込まれたらやられてしまう」(和田竜二騎手)というサヴィだったが、4コーナーでは外のメイショウテンスイ、内のヤマニンアンプリメに並びかけられはしたが、そこで持ちこたえた。好スタートから逃げたことで、さまざまにうまく運んでの勝利となった。

 3歳のメイショウテンスイは、サヴィより3kg軽い53kg。前半はキャプテンハウテンを挟んで差のない3番手を追走したが、サヴィが真ん中5番枠に対して、メイショウテンスイは大外12番。さらにメイショウテンスイは前述のとおりスタートで外によれる場面があった。その少しずつの差を考えると、枠順が逆で、普通にスタートを切っていたらどうだっただろう、そう思わせる半馬身差だった。

 コパノキッキングは、2着から1馬身差の3着。4頭一団でまわった4コーナーではやや置かれる場面があった。同じようにコーナー4つの浦和のJBCスプリントでほとんど勝ちに等しい2着はあったが、やはりこの馬が力を発揮するのは、ワンターンの広いコースだろう。

 ヤマニンアンプリメはさらに1馬身1/4差がついての4着。向正面から縦長となって、実質中央馬だけの争いになっても、佐賀の1番枠は厳しい。2コーナーを回るところでコパノキッキングに外からこられ、そこからは外に持ち出す場面がなかった。4コーナーではサヴィの内を突くしかなく、そのコース取りの追い比べでは厳しかった。

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