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ウインバリアシオン、松永昌師「命があって本当に本当によかった」

2015年05月04日(月) 12:01

左前浅屈腱不全断裂との診断、栗東の自厩舎で静養するウインバリアシオン(撮影:花岡貴子)

 4日、天皇賞・春で左前脚を故障したウインバリアシオンは栗東の自厩舎に戻り静養中だ。

 同馬は昨日、左前浅屈腱不全断裂のため競走能力を喪失と診断された。昨晩はレース後に京都競馬場で治療をし、午後7時半すぎに帰厩した。

 4日朝現在、患部はしっかりと固定されており「薬で痛みを和らげている状態」(松永昌師)。バランスを保って四本の脚で立てるだけでなく、左前脚にも重心を乗せていた。「寝起きもしているようだ」(竹邑厩務員)ということからも、命に別状はないと伺える。

 松永昌師はラストランとなった天皇賞・春を振り返る。

「直線に向いた時は“いける”と思ったが、直線半ばで様子がおかしくなった。それでも、命があっただけ、本当に本当によかった」

 通算成績は23戦4勝。重賞勝ちは青葉賞(2011年)と日経賞(2014年)の2勝。印象深いのはオルフェーヴルとの戦いだろう。

 日本ダービー、菊花賞、2013年の有馬記念はいずれもオルフェーヴルの2着に敗れて記録に残らなかったが、記憶に残るレースをした。さらに、二度にわたる屈腱炎を克服。今年の日経賞でも2着に入着するなどハンデを克服して果敢に戦う姿は多くのファンの心をつかんだ。

 松永昌師に思い出のレースについて聞くと、「たくさんありすぎて、選べない」と感慨深げ。「これまでよく頑張ってくれた。ウインバリアシオンに巡り会えたことに感謝したい」と笑顔で話した。

 ウインバリアシオンはこの後ノーザンファームしがらきへ移動し、第二の人生に備える予定だ。

(取材・文・写真:花岡貴子)

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